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退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/02/15 (Thu) 22:29:00
退魔師笠原さん!:ttps://pochikou.bbs.2nt.com/?act=reply&tid=13285321
退魔師笠原さん!②:ttps://pochikou.bbs.2nt.com/?act=reply&tid=13311537
退魔師笠原さん!③:ttps://pochikou.bbs.2nt.com/?act=reply&tid=13315273
退魔師笠原さん!④ :ttps://pochikou.bbs.2nt.com/?act=reply&tid=13317804
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/02/15 (Thu) 22:42:19
小道「そういえばなんでお前はうちに上がり込んでるんだ?」
達名「そりゃ、行く宛がないから!」
ハクエン「…そういえばお前、なんで我を捕えようなんて企んだのじゃ?」
達名「そりゃあ大金がもらえるって聞いてたからよ。うちは大金持ちだけど、退魔士になるときに啖呵切って出てきちゃったからさ!やっぱ金欲しいなーって思ってたわけよ!」
小道「……行く宛がないならしばらくうちにいるか?」
達名「いーのか!?」
ハクエン「仕方ないのぅ」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/02/17 (Sat) 20:44:06
ハクエン「そういやお前、なんでまだ小さいんじゃ? もう大きく戻ることもできるじゃろ?」
達名「色々かんがえたんだけどよー、ちーさいと、食事代安く済むじゃん? 交通機関も安く済むじゃん? みんなに優しくしてもらえるじゃん? わるいことねーなーって」
ハクエン(意外なところで知恵が回るのぅ)
ハクエン「にしても、我にあれだけ怯えておったのにいつの間にか平気になっておるな…」
達名「は!? べ、べつにビビッてたわけじゃねーし!!」
ハクエン(精神年齢と肉体年齢がそもそも合っていなかったのかもしれんな…)
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/02/17 (Sat) 21:32:44
退魔士用のスマートフォンには、普通のスマートフォンには無い特別な機能がある。
それが『退魔用アプリ』である。怪異を制圧するための攻撃用アプリや、捕獲用のアプリ、また怪異を見つけ出す地図アプリなどもそうだ。
そして今日、そのスマートフォンに新しいアプリの情報が入った。
達名「へぇ…。ゴーストダウジングねぇ。地図アプリと連携して地縛霊などの幽霊を探し出してくれるんだ……」
達名はためらわずにダウンロードをした。これが騒動の始まりとも知らずに。
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/02/18 (Sun) 22:07:54
達名「すげー!本当に幽霊が探知できるぞ!!」
小道「なんだそれは…。小弥のことをきちんと携帯が認識しているのか?」
小弥「もし幽霊が見えるのであれば、私は強く見えてるのだろうな?」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/02/20 (Tue) 14:36:49
ハクエン「……なんじゃこの家は。あまりいい雰囲気がせぬな…古くてツタまで生えておる…何とか表札が読み取れる程度じゃな…。これは……木かの?木村とか木下とか…いくらでもおりそうじゃの」
小道「そりゃそうだ。ここは色々あったと噂の家だからな」
ハクエン「…どういうことじゃ?」
小道「…私は、母親が大学の客員教授で、父親も剣道師範…。特に裕福な家庭ではなかったにせよ、高校まで野球をやれるくらいには色んなことで困ることはなかった。だが世の中には……」
ハクエン「そんな人間ばかりではないのぅ。それどころか、一昔前じゃったらむしろそういう家の方が珍しいものじゃったが…」
小道「そうだな、だからこそ、そんな苦痛に耐えかねてしまう場合もある……」
ハクエン「なるほどのぅ。――――やめじゃな。こんな辛気臭いところにおってはかなわんわ。人間の苦悩なぞ妖の我には利用価値はあれど、同情する気はおきんわ」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/02/21 (Wed) 22:30:17
「ねぇねぇ今流行ってるアプリ知ってる?」
「あぁ、ゴーストダウジングってやつでしょ? なんか幽霊が見えるんでしょ?」
「そうそう。アッ○ルストアとかグ○グルストアではダウンロードできないんだけど、あるサイトからダウンロードできるんだって」
「ええ~でもそんなの怪しくない?」
「大丈夫だって!ツイッターでもよくリンク流れてるし、インフルエンサーがアプリのダウンロードの仕方とかも教えてくれてるし」
「へぇ~……」
「実は私もダウンロードしちゃった!」
「マジかよ」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/02/23 (Fri) 22:07:26
とある少女2人が肝試しに向かっていた。
場所はとある廃墟となった家。
当時高校生だった少女が自○し、家庭崩壊を起こし、逃げるように家主が出て行ったとされる家だった。
「ねぇねぇまずは家の外から、あのアプリで写真撮ってみようよ」
「おっ、いいね。何か写るかな~」
「写らなかったら中に入って撮ろうぜ」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/02/24 (Sat) 22:09:13
シスター「あーあ…。これで5台目ですか」
シスター「家の前で落ちてる謎のスマホ……」
シスター「そもそもこの家もあんまり雰囲気が良いものでもないですし」
シスター「…ま。こんな陰気な場所にわざわざ自分から飛び込んでいくおバカさんのことはどうでもいいですけど……」
シスター「ちょっと見過ごせないですよね」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/02/26 (Mon) 21:21:15
達名「ゴーストダウジングはすごいな。霊道の位置や、霊の所在まで教えてくれる…」
達名「おっと、このあたりにすげー霊の反応があるぞ……!!」
達名「なんかこれはあれだな。Goがつくゲームのアプリみたいだな」
シスター「ちょっともしもしそこの子」
達名「なんだー?」
シスター「こんなところに来てどうしたのですか? もしやこの幽霊屋敷目当てですか?」
達名「ゲッ…、すでに先客かよー」
シスター「……貴女にはここはまだ早すぎます。さっさと帰った方がいいですよ」
達名「しっつれーな!! これでも私は退魔士だぞー!!」
シスター「あらま、そうだったんですか。この街には確か笠原さんという一家がいるので、退魔士はほとんどいないと聞いたことがあったのですが」
達名「笠原は私の知り合いだよ。だから私もそれ相当の退魔士だからだいじょぶ!!」
シスター「いえ。貴女はどう考えても弱いのでやめておいてください」
達名「だからー!! 失礼だろー!!?」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/02/28 (Wed) 21:36:18
達名「ってなわけで、クッソしつれーなシスターをお前のとこまで連れてきてやったぞ!」
小道「お前も大概失礼だぞ」
シスター「いえいえお気になさらず、事実を述べただけですので」
小道「で、どうしたのでしょう?」
シスター「幽霊屋敷の噂をご存じでしょうか?」
小道「幽霊屋敷……?」
シスター「あらご存じでないのですか? 貴女本当に退魔師ですか?」
小道(確かにこいつ失礼かもしれん)
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/03/01 (Fri) 22:03:30
小道「あぁ……ここか。だがここは……」
シスター「えぇ。普段でしたら、ただの幽霊屋敷(笑)って感じのただの不気味な家ってだけなんですが」
シスター「ここで最近スマホが落ちてるんですよ」
小道「スマホが……?」
シスター「えぇ。ロックをわざわざかけてくださっているので、誰のものか把握していないのですが
、たぶんスマホがキーになりそうな気がするんですよ」
小道「そういえば、最近達名がスマホを使ってよく霊視をしているな」
シスター「霊視ですか……。うーん……」
小道「なんだ? それは信じられない感じか?」
シスター「そうですねぇ。正確にいえば教義的に信じられないって感じですね」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/03/02 (Sat) 22:37:43
工藤「どうしたの? 小道」
小道「工藤さん? どうしたんですか?」
工藤「いやこの辺り私の家の近所なのよ。それにしても……もしかしてここの家に用事でもあるの?」
小道「いや……用事というか……」
工藤「ここはやめておいた方がいいわよ。最近よく若い子が屯してて、色んな人たちで注意してるんだけどね……みんな行方不明みたいなのよ」
小道「……そ…そうなんですか……」
シスター「穏やかじゃないですね」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/03/05 (Tue) 14:04:21
シスター「というわけで、笠原さん。あとは怪異退治、よろしくお願いしm―――」
小道「とりあえずシスターさんと私でどのようになっているか中を見てみるか」
シスター「えっ、私もですか!?」
小道「そりゃ教えてくれた者として最後まで付き合ってもらわねば困る。それにお前も退魔司の端くれだろう?」
シスター「…そんな面d……私は神の意志に従ったまで。貴女に会うことで神の意志は果たされ――」
小道「面倒ごとに巻き込まれたくないってのが顔に出てるぞ。そういやそもそも私たちに情報を提供したのも怪しいんだよな。シスターなら自分で怪異に立ち向かうくらいできたはずなのに」
シスター「……神の意志です」
小道「そうか。なら神様に伝えとけ。もう少しこのシスターを借りるぞってな」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/03/06 (Wed) 22:16:56
小道「さて、家の鍵は開いていたから勝手に入ってしまったわけだが」
シスター「……私から離れないで下さいよ。私は貴女と違って、攻撃はできないんですから」
小道「そうなのか?」
シスター「そりゃそうです。私は神の伴侶なのですから。慈愛の心を持って怪異を助けるのであって、悪い怪異を倒すのは私の役目じゃないので」
小道「怪異がどういうやつか分からないからな。もしかするとお前のように慈愛の心が必要かもしれん」
シスター「はぁ……。面倒なことを言いますね…」
小道「……壁に何か書いてあるな」
―――ようこそ。私は右の部屋にいるよ。
シスター「えっ、もしかしてこの指示通りに進めないと怪異に会えないパターンですか? 面倒…」
小道「慈愛の心はどうした」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/03/09 (Sat) 22:00:22
―――ここは私の部屋だよ。お茶用意するね…。
シスター「なんですかこれ……。別に私たち、もてなされに来たわけじゃないんですけど」
小道「……お茶を用意するとはどういうことだ……」
シスター「見てください、机の上にティーカップが2つありますよ」
小道「そうだな。あれがお茶か? ただ、ここには怪異の本体はいないみたいだな……」
シスター「……ひっ…!? カップの中、よく見たら血ですよ…」
小道「趣味が悪いな……」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/03/11 (Mon) 22:04:26
―――パリンッ
シスター「うわっ!? カップが割れましたよ……」
小道「…一体どういうつもりなんだ……」
シスター「……? ひっ!!?」
小道「……カップの中に指……?」
シスター「キモイキモイキモイ…!!」
小道「ちょっと落ち着けって」
―――お気に召さなかった? だったら次はリビングに来て
シスター「…帰りません?」
小道「慈愛の心があれば怖くなんてない。行くぞ」
シスター「ひー……面倒……」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/03/14 (Thu) 21:14:48
小道「ここがリビングか……」
シスター「うへぇ……。埃っぽい……」
小道「……長らくまともに人が住んでいないだろうからな……」
シスター「もうこんなところに慈悲なんてかけられませんよ……。大体こういう空き家っていうのはかなり問題になってるでしょうに。これは自治体に任せて解体を任せた方が…」
小道「そうだな。だがその前に行方不明になってしまった人たちの痕跡だけでも見つけないとな。シスターとしてもそれは大事な仕事だろ?」
シスター「そうですよねー……」
―――もっと大サービスしてあげるね
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/03/15 (Fri) 21:46:51
??「ククク………大さーびすシテアゲル……」
小道「……お前がこの家の怪異の正体か……!」
シスター「…悪い気が溜まっている感じですね」
??「今までこの家にやってきてくれたお姉ちゃんお兄ちゃんたちみたいにね!」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/03/16 (Sat) 22:44:48
ガシッ―――
??「は…?」
シスター「今までやってきたってことは…あなたが犯人ってことで間違いないですね?」
??「なっ!? は、はなせ…」
シスター「他の人を巻き込むのは例え退魔師や祓魔士が許したとしても神は許しませんよ」
??「な……なんでつかめて……」
シスター「こっちの事情とかどうでもいいですから、行方不明になった人たちのことをさっさと白状しなさい。小道さんに成敗してもらうのはそのあとです」
??「ひぇ……」
シスター「こんな陰気臭いところさっさと出たいんですから手短にお願いしますよ!!」
??「は……はい……」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/03/18 (Mon) 22:40:46
??「……なんで正座をさせられてるんですか……」
シスター「日本では説教のときに正座をさせるというのは基本でしょう?」
??「シスターなのに説教するんですか……」
シスター「これは仏教用語としてじゃなくて、普通の説教です!!」
??「えぇ……」
シスター「で、行方不明の人はどうしたんですか?」
??「……全員冥界に連れ込みました…たぶんもう……」
シスター「なんでそんなことをしたのですか?」
??「……仲間が欲しくて……」
シスター「……はぁ。人間は生きてるだけで罪を背負って生きているんですよ。なのに○んでからも罪を重ねてどうするんですか!!」
??「……でも…勝手に家に入ってきたのは……」
シスター「今そんな話はしていません!! あなたの話をしているんです!!」
――かれこれシスターの説教は2時間ほど続いた。
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/03/20 (Wed) 22:35:42
??「あ……あの……冥界に閉じ込めた人たちは返しますので…どうかもう許してください……」
シスター「そんなのは当たり前です。あなたには神からのお導きを与えます。出番ですよ小道さん」
小道「…2時間ずーっと喋ってるものだから、私のことは忘れてるのかと思ったぞ」
シスター「何を言ってるんですか。さっきも言ったでしょう?私自身には彼女を介錯する力は無いんですよ」
小道「介錯ではないが……まぁいい」
シスター「神はあなたを救います。苦しみはありません」
小道「……次は良いヤツとしてまた戻って来いよ」
シスター「神の力により、このものを浄化します――」
小道「いくぞ!!」
こうして、この家に蔓延る怪異は消え去った―――――
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/03/21 (Thu) 22:36:10
しっかり絞られるJKたち。
シスター「後で神頼みなんてされても困りますから。しっかり自分たちで自制してくださいね」
「「はーい……」」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/03/23 (Sat) 22:21:53
【閑話】
Q:貴女の武器の名前はなんですか?
小道「精気を錬成して作った物だから、名前は無いな。そもそもこれを剣と呼んでいいのか分からないしな」
小向「私のも精気で錬成したやつよ。私のひいおばあちゃんの頃からそういうスタイルね。実は昔アメリカでちゃんと銃を握ったことがあるのよ。でも本物はやっぱり危険だからね。私はこっちの方がいいわ」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/03/25 (Mon) 22:35:43
―――幽霊屋敷行方不明騒動から数日後。
生徒「前にアンインストールしたはずのゴーストダウジングがまたインストールされてる……おかしいな」
prrrrr……prrrrrr……
生徒「!? ご、ゴーストダウジングの通話機能だ……」
生徒「な……なんで切れないの……?」
生徒「も……もしもし……?」
―――あなたは『追加』されました。
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/03/27 (Wed) 22:00:39
シスター「へぇ。友だちがまた消息不明?」
JK「そ……そうなんです……。しかも、ゴーストダウジングがまたインストールされてて……」
シスター「……消し忘れていたってわけではなくてですか?」
JK「も…もちろんです……! でもいつの間にか戻ってて……」
シスター「……こういうときは、あの人に頼むとしましょう」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/03/29 (Fri) 21:43:01
小道「また来たのか……」
シスター「えぇ。どうやらまだあの怪異の件が続いてるようです」
小道「おかしいな……。あれ以来特にあの辺りで怪異を感じたことはないが……」
シスター「そうですね。その辺りはこの子にしっかりと聞いてくださいな」
小道「あぁ。分かった。じゃ、2人とも好きなところに座っていいぞ」
シスター「あぁいえ。私はこれでお暇させていただきます。2人に神のご加護があらんことを」
小道「乗りかかった船だ。ちゃんと最後まで見届けてくれよな?」
シスター「ええぇ……」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/03/31 (Sun) 19:46:19
小道「なるほど……そのアプリ?っていうのを消しても消しても現れるってことか……?」
シスター「どうしてちょっと自信なさげなのですか…」
小道「いや…私はこういう機械には滅法弱くてな……」
シスター「嘘でしょう!? ……近年こういう機械からの怪異も増えてるというのに……」
小道「いやー、面目ない…」
JK「……もしかして、もうどうにもならないんでしょうか……」
小道「いや。そんなことはない。どうにかしようじゃないか」
達名「おーい小道―、そろそろ何かおやつ~! って、あんときのくっそしつれーなシスター!?」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/04/01 (Mon) 21:43:07
達名「おっ! これ、ゴーストダウジングじゃん、君もやってるの!?」
小道「達名、これ知ってるのか?」
JK「やってるというか…本当はやめたいんですけど……」
シスター「あなたもゴーストダウジングをやってるんですか? 危険じゃないですか?」
達名「確かに幽霊が現れるわけだから確かに危険といえば危険だけども、私は最強退魔士だから大丈夫だ!」
シスター「そうですか。 おかしいですね……。この子でも使える程度のアプリなんですか……」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/04/04 (Thu) 21:29:11
達名「どれ、ちょっと見せて」
JK「はぁ……いいけど……」
達名「ふーん」ポチポチ
小道「なんだ達名? お前もやってるアプリなんだろ?」
達名「……これ、私がやってるのと違う」
シスター「はい?」
達名「これは偽物だ!」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/04/05 (Fri) 22:33:51
達名「私が使ってるアプリは、Ver.1.21.3。これが最新版なんだよ」
達名「でもこの子のアプリは、”Ver.1.21.3.5“。言ってしまえば海賊版だよ」
シスター「海賊版って……。ゴーストダウジングの偽物ってことですか?」
達名「ちゃんというと、偽物っていうか改造したやつだね」
小道「そんなもの改造なんてできるものなのか?」
達名「ある程度プログラミングやコンピューターに詳しい人ならできるよ」
達名「でもこれだとコピープロテクトが作動するはずなんだけど……。どうして使えるんだろう」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/04/07 (Sun) 21:23:01
prrrrr……prrrrr……
小道「な…なんだこれは?」
JK「こ、これは…アプリの通話機能です……。他のダウジング使用者とマッチできるんですけど……相手の名前が……」
達名「文字化けしてんな~。出てもいいのか?」
小道「……どんな奴が電話してきているのか分からない……。出ない方が吉だろうな」
達名「通話を切るアイコンが反応しない……!!」
小道「スマホの電源を切るのはダメなのか?」
達名「…データが飛ぶかもしれないからほんとはやったらダメだけど……」
JK「ば、バックアップはちゃんととってあるので大丈夫です!なのでどうか助けてください…」
達名「よし、わかった……!!」
達名「……電源も切れない……!!」
小道「…お、おい、文字が出てきたぞ」
あ な た は 追 加 さ れ ま し た 。
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/04/10 (Wed) 21:47:53
―――違法なコピーを探知しました。
あなたは違法なコピーを利用したユーザーとして追加されました。
コピープロテクトを発動します。
小道「…な…何が始まるって言うんだ……」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/04/13 (Sat) 22:12:20
達名「……!? こ、小道が……スマホに吸い込まれてしまったぞ……!!?」
シスター「ど……どうなってるんですか?!」
達名「コ…コピープロテクトだとか言ってるぞ…?」
シスター「なんですかそれ……?」
達名「アプリとかが無断でコピーされたり、分析されたりするのを防ぐためにつけられる機能だよ。ゲームとかの海賊版が出回らないようにするためによく使われてるんだ」
シスター「このアプリにもそれがインストールされてたってことですか?」
達名「…これでも一応退魔士が使うアプリだぞ。こんな危険な機能があるわけ……」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/04/14 (Sun) 22:04:07
達名「でも…なんにせよ小道を助けないと…!」
シスター「ですが…この場にそんなことをできる人がいn―――」
達名「私が行く…!!」
シスター「そんな、貴女にそんなこと…」
達名「私はさいきょーの退魔士だぞ…!! やってやれないことはない!!」
シスター「……心配で仕方ないですが……この場は貴女に任せるしかないです……。できうるかぎり私もサポートをします!!」
達名「まかせとけ……!!」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/04/15 (Mon) 21:56:17
達名「コピープロテクトの中に無理やり入ってやったが……」
達名「小道も起きられない感じだ……!!」
達名「コピープロテクトごとぶっこわしてやるしかないな!」
達名「前私がハクエンにされたやつだな」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/04/17 (Wed) 21:56:53
達名「うぬぅぅうおおおおおおおおお!!」
達名「はああああああああああああああああああ!!!!」
―――コピープロテクトにエラーが発生しました。アプリケーションを終了し、電源を切ります。
達名「よし!! これでアプリごとぶっこわしてやる……!!」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/04/21 (Sun) 22:44:25
小道「……っ!? はっ!?」
シスター「あっ、目が覚めました?」
小道「……ここは……」
シスター「落ち着いて。焦ることはありません。あなたにお話があります」
小道「…はぁ」
シスター「いいですか。どうか、落ち着いて。貴女は昏睡状態でした。えぇ。分かってます。その間に何が起きたのか。貴女が眠っていた間にコピープロテクトが作動してそれで……」
小道「こぴーぷろてくと?」
シスター「えぇ。アプリが本来の目的で使用されなかったり、本来の入手方法ではない方法で使用されたときに発動する、いわば罠です。ですが本来それはアプリが使えなくなる…程度のもののはずでした」
小道「…」
シスター「貴女を昏睡にまで追い込んだ原因は、おそらくこのアプリの制作者でしょう。今、達名がアプリの研究をやってくれています」
小道「達名が!?」
シスター「あの子がまさかあんなに機械に強いなんて思いもしませんでしたよ」
小道「そうか……。私も協力しなければ……ぐっ…!?」
シスター「ダメです……! 恐らくアプリに精気を吸い取る力でもあったのでしょう。今の貴女は相当精気を取られています。満身創痍ですよ」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/04/23 (Tue) 21:57:42
達名「ふぅ……、なるほどな。本当にこのアプリは改造版だったってことだ」
JK「……でも、有名なインフルエンサーが紹介してくれたサイトでダウンロードしたんですよ」
達名「どこのサイト? ちょっとそのサイトも調べよう」
JK(最初はなんだか普通の小さい子みたいだったけど、なんだかすごそう…!)
達名「そもそもこのサイトが、私が入れたゴーストダウジングと違うな。海賊版サイトって感じかな?」
Re: 退魔師笠原さん!⑤ - ポーラ(旧PPD)
2024/04/25 (Thu) 21:52:07
JK「そのサイトの運営会社とかを調べたらわかりますかね?」
達名「どんな会社がやってるか、とかかー。もし海外だったら、何ともできないかもなー」
JK「……日本みたいですよ。それも割と近くの街みたいです」
達名「本当か!? よし、ここに行って真相を確かめてみよう」
小道「私も行くぞ」
達名「大丈夫なのか?」
小道「…やられっぱなしではいられないからな。笠原家としてこの件は責務を全うする」